移動の多いショアゲームにおいて、タックルの選択は常に悩ましいものです。遠投が必要なポイントもあれば、ピンスポットを正確に狙いたい場面もある。そんな多様なシチュエーションに、一本で柔軟に対応できるのがシマノのディアルーナZM S76-86MLです。レングスを変えられるズーム機構を搭載し、まさに“変幻自在”という言葉がふさわしい、次世代のショアキャスティングロッドとして誕生しました。
ディアルーナZM S76-86MLの特徴
ディアルーナZM S76-86MLは、7〜12cmクラスのミノーやシンキングペンシル、12〜20g台のバイブレーション、トッププラグ、そして最大35gのメタルジグまでをカバーする汎用性の高いモデルです。対応フィールドは河川、港湾、汽水湖、さらにはボートでのインショアゲームまで。まさに、近海のあらゆるライトゲームを一本で網羅できるロッドです。
このロッド最大の特徴は、ズーム機構によってロッドの長さを瞬時に変えられることです。ズームイン(短く)すれば、近距離のピンスポット攻略やテクニカルなルアー操作が得意に。ジャークやトゥイッチを多用するシーンや、足場の低い港湾部、ウェーディングゲームなどで高い機動力を発揮します。ズームアップ(長く)すれば、広範囲の遠投攻略が可能になり、足場の高い堤防や磯場でも足元までしっかりとルアーをトレース可能。さらに、ロングレングスによるバットパワーの強化は、ストラクチャーからの強引な引き剥がしや、重めのルアー使用時にも力を発揮します。
また、釣りの途中でもレングスを変更できるため、キャストはズームアップで飛距離を稼ぎ、ルアー操作やファイト時にはズームインして操作性と取り回しの良さを確保する、といった使い分けも可能。これまで複数のロッドを持ち込んでいたようなシーンでも、この一本で対応できる柔軟性を備えています。
ロッド性能の根幹を支えるのは、シマノが誇る「スパイラルX」と「ハイパワーX」のダブルX構造です。これにより、ネジレや潰れに強く、ブレの少ないキャストフィールと、しっかりとしたパワーの伝達を実現。向かい風や横風といった悪条件下でも、思い通りのキャストとルアー操作が可能になります。
さらに、カーボン一体成型による中空構造「カーボンモノコックグリップ」を搭載しているのも見逃せません。軽量で高感度なこのグリップは、水中の微細な変化を手元にしっかりと伝達。視認性の低い夜間やマヅメ時でも、ルアーの泳ぎや魚のアタリを明確に感じ取ることができます。
ズーム機構自体も非常に滑らかで、実釣中でもスムーズに長さの変更が可能。固定時のズレも起きづらく、安心して使用できます。ズームイン・ズームアップの切り替えによって、ロッドの使用感やパワーバランスも変化し、ルアーに対するアプローチの幅が大きく広がります。
ディアルーナZM S76-86MLは、1本で2本分、いや、それ以上のポテンシャルを秘めたオールラウンダーです。狙いたいポイントの規模や状況が変化する中でも、瞬時にアジャストできるこのロッドは、ラン&ガン主体のショアアングラーにとって大きなアドバンテージとなるはずです。レングスを変えれば、ゲームが変わる。そんな新たな体験を、ぜひ手にしてみてください。
ディアルーナZM S76-86MLのインプレ
シマノのディアルーナZM S76-86MLのインプレがなかったのでディアルーナZMシリーズのインプレ動画を紹介します。